多嚢胞性卵巣

■多嚢胞性卵巣とは?

 小さな卵胞がたくさんみられる状態の卵巣のことをいい、超音波検査で確認できます。卵巣には卵細胞がたくさんありますが、一般的には、月にたったひとつずつが成熟し、その卵子が排卵されます。卵細胞は卵胞に包まれており、成熟する過程でこの袋が大きくなっていき、大体2㎝ほどになると破裂して排卵が起こります。
多嚢胞性卵巣の場合は、この袋が卵巣の中にたくさん出来、そこそこ大きくはなるものの、破裂して排卵されるまでには至らないために卵巣の中に卵が複数残ってしまうのだといわれています。

 

■妊娠への影響

  多嚢胞性卵巣が不妊の原因になるのは、排卵障害や無排卵によってです。排卵しづらく、排卵日の特定が困難な場合や、無排卵である場合は治療をすることをお勧めします。また卵巣内に複数の卵が存在することで未熟な卵胞が育ちがちです。

 多嚢胞卵巣が排卵障害を起こす原因には卵巣内の男性ホルモンが多くなっていることも上げられます。男性ホルモンを高くさせている原因は、脳から出ているLH(黄体化ホルモン)と血糖値を下げるインスリンというホルモンの作用です。それらが正常より強く卵巣に作用しており男性ホルモンが局所的に上がっていると考えられています。

 

■当院の治療

 中医学では、多嚢胞性卵巣は卵巣の周りに瘀血【おけつ】がこびり付き、卵巣膜が硬くなった病態と考えます。卵巣の上層にある白膜を硬くし排卵を妨げている状態と捉えます。ベトベトしたお水や血液が卵巣のまわりについてしまうとなかなか排卵できません。血を取り除き卵巣の殻を柔らかくして、自然排卵または良質な卵が取れる卵巣機能を上げていきます。また卵の育ちが悪く、排卵が遅れるタイプの方は卵胞の成熟やホルモン活動など生殖に関わる腎の機能を補う治療を行います。