ごあいさつ

子宮筋腫

■子宮筋腫の鍼灸治療

子宮筋腫の原因は主に瘀血【おけつと考えます。

西洋医学では筋腫が体にどう影響するかを診ますが、鍼灸ではなぜ筋腫が出来たのか。その理由を重要視します。

瘀血は体を巡る血が滞る状態や体質のことです。この原因となる瘀血を改善しなければ筋腫ができやすい体質には変わりがありません。

当院では筋腫の成長抑制・縮小を目的として治療を行い、最終的には筋腫のできにくい体質にすることを目指しています。 

 

■子宮筋腫とは?

  

子宮の筋層内にできた良性腫瘍。大きさや発生場所によっては妊娠に影響することがあります。

婦人科の腫瘍の中では最も多い病気です。小さな筋腫を含めると半数以上の女性がもっており、経過観察という方も多いと思います。

 

■子宮筋腫の発生する場所によって妊娠への影響が異なります。

 

1.粘膜下筋腫

(不妊との関連が最も強い)

他のタイプより出来る確率は低いですが、子宮の内側に筋腫が突き出てくるため不妊症の原因になりやすいと言われています。筋腫により内膜が伸びて薄くなり、出血しやすくなります。内膜の状態が悪くなるので着床障害になる可能性もあります

 

2.筋層内筋腫

発生率が一番多いタイプ。筋腫が大きい場合は子宮内膜が引っ張られる為、粘膜下筋腫同様不妊症への影響があると考えられます。

 

3.しょう膜下筋腫

子宮の外側に向かって出来る筋腫。妊娠・出産には殆ど影響がありません。月経に関連した症状が殆ど出ないため見落とすケースも多くあります。

 

■子宮筋腫の主な症状

 

子宮筋腫は大きくなっても無症状のこともあり,検診でたまたま発見されることも珍しくありません。

 

今までと比べて出血量が多くなった。

 

☑経血の中にレバー状や細かい血の塊が出る。

 

☑月経時の出血がダラダラと10日以上続く。

 

 

月経でも無いのに出血がある

 茶色のおりものが出ることがあります。出血したばかりの血液は赤い色をしていますが、古い血液は茶色がかっていたり、ほんの少量の場合には黄色に見えることもあります。

 

以前より月経時の下腹部に強い痛み感じる。

 

めまい立ちくらみ、疲れやすさ、だるさなどを感じるようになった

 子宮筋腫では経血の量が増えたり、少量でも長く続いたりする為にめまいや立ちくらみを起こすことがあります。たまたま血液検査を受けた際に貧血が判明し、子宮筋腫が発見されることも多くあります。

 

下腹部にこぶのようなものが触れる

  子宮筋腫がだんだん大きくなってくると、自分で下腹部を触ったときに、こぶのようなものがあるのが分かる場合があります。

 

便秘や排尿の回数が多くなった

  筋腫のできた位置が後ろ側の場合、骨盤内にある直腸を圧迫して腸管が狭くなるので、便の通り道が塞がれて便秘がちになることがあります。子宮のすぐ上には膀胱があります。その膀胱が子宮筋腫によって圧迫されて、おしっこが我慢できなくなったり、頻繁にトイレに行かなくてはならなくなったりと、「頻尿」になることもあります

 

腰痛足のだるさ感じるようになってきた。

  筋腫が大きくなってくると、腰などの神経を圧迫したり、骨盤内の血液循環が悪くなるので、腰痛や脚のだるさが起こることがあります。

 

 

■西洋医学的な治療

薬物療法

1.鎮痛剤

2.ホルモン療法

 子宮筋腫を大きくする卵胞ホルモン(エストロゲン)の分泌を抑える事で筋腫を小さくします。

手術 

 開腹または内視鏡を使い筋腫を直接とる手術です.子宮への圧迫が大きい場合は手術の適用になります。